縮毛矯正のあとに手触りが悪くなったり、ひっかかりが増えたりしていませんか。
そんなときは原因を見極めて、無理のない回復プランを立てることが大切です。
傷んだ髪に必要なのは「正しい診断」と「段階的なケア」です。
本記事では美容室の視点から、シャンプーとトリートメントの選び方、再矯正の可否、通い方の目安までを整理してご案内します。
最短で見た目を整えたい方は、美容室でのカウンセリング予約がいちばんの近道です。
まずは「傷み方」を簡易チェックします

- 濡らすと柔らかいのに乾くとゴワつく。
- 表面に白いホワホワ毛が出る。
- 毛先がビニールのように硬く曲がらない。
- アイロンをしてもツヤがのらない。
- 根元は落ち着くのに中間〜毛先がザラつく。
三つ以上当てはまる場合は、薬剤や熱の影響が強い可能性があります。
自己流で直そうとせず、まずは現状を美容師が診断することをおすすめします。
症状から原因と対策を整理します

よくある症状 | 主な原因 | サロンでの対応 | 自宅ケアのポイント |
---|---|---|---|
ひっかかりとパサつき | 薬剤でCMC流出やキューティクル損傷 | 補強系トリートメントで水分・脂質バランスを整える | マイルドなシャンプーと油分補給のトリートメントを併用する |
ビビり毛(チリつき) | 過度な還元や高温アイロン | 部分カットと補強、必要に応じてポイントのみの低負担施術 | ドライ前に保護系ミルクを必ず使用する |
うねり戻りと硬さ | 履歴の混在や物理的テンション | 根元のみのリタッチ矯正と中間〜毛先はケア中心 | 引っ張り乾かしを避け、低温でゆっくり乾かす |
「シャンプーで直す」は本当かを解説します

シャンプーだけで傷んだ髪を完全に直すことはできません。
ただし適切なシャンプーを選ぶと、摩擦を減らし、手触りやツヤの見え方は大きく改善します。
シャンプーの選び方
- 高洗浄・高脱脂タイプではなく、優しい洗浄力のものを選びます。
- ダメージ毛向けや「補修・保湿・CMCケア」表記のあるものが無難です。
- 泡立ちは「しっかり泡で摩擦を減らす」ことを目安にします。
- シャンプー後は必ずトリートメントで水分と油分を補います。
「傷んだ髪に効く」と書かれていても合う合わないはあります。
変化が乏しい場合はアイテムよりも使い方の調整で改善することが多いです。
トリートメントでできること・できないこと

- できることは、ダメージ部を補強し、質感とまとまりを改善することです。
- できないことは、化学的に切れた結合を完全に元へ戻すことです。
- 内部補強(タンパク質系)と外部補修(脂質・保護膜)のバランスが重要です。
- 週1回の集中ケアと、毎日の軽めケアを分けて設計します。
美容室での回復プラン(例)

- 初回はカウンセリングと履歴の棚卸しを行います。
- 中間〜毛先は補強系トリートメントで土台を整えます。
- 根元のみのリタッチ矯正で負担を最小化します。
- ビビりが強い箇所は無理に伸ばさず、ポイント施術やカットで質感を整えます。
- ホームケアの手順とドライ方法を一緒に確認します。
「全部を一度で直す」より「負担を分散して整える」ほうが仕上がりは安定します。
自宅ケアの基本ルーティン(7日サイクル)

- 毎日:優しいシャンプーで予洗い→本洗いの二段階にし、泡で包んで洗います。
- 毎日:トリートメントは毛先から塗布し、中間へ広げ、粗めのコームで整えます。
- 毎日:タオルドライはこすらず押し当てます。
- 毎日:ドライ前にミルクやオイルで熱保護を行い、根元から中温で乾かします。
- 週1回:集中トリートメントで内部補強を行います。
- 必要時:寝る前に少量のオイルで摩擦を予防します。
- 控えること:高温アイロンの連日使用や濡れたまま就寝する習慣です。
再矯正のタイミングと注意点

- 根元の伸びが気になり始める目安は約3〜6か月です。
- 中間〜毛先に強いダメージがある場合は、根元リタッチ中心で施術します。
- ホームカラー直後の再矯正は負担が大きいため、間隔をあけて計画します。
- 施術歴が複雑な場合は、複数回に分けた低負担プランをご提案します。
よくある質問(縮毛矯正とケアの疑問)

Q.シャンプーを変えれば傷んだ髪は直りますか。
A.質感は改善しますが、完全に元通りにはなりません。
シャンプーは「落としすぎないこと」と「摩擦を減らすこと」が目的です。
Q.トリートメントはどれくらい置けばよいですか。
A.表示時間を守り、コーミングでムラなく馴染ませることが効果的です。
長く置きすぎても定着が増えるわけではありません。
Q.酸熱系トリートメントでビビり毛は直りますか。
A.見た目や手触りは整いますが、状態によってはカットと併用が現実的です。
無理な施術はさらなるダメージの原因になります。
まとめ:迷ったらプロに相談を

縮毛矯正で傷んだ髪を直す近道は、現状診断とプラン設計、そして正しいホームケアの三本柱です。
シャンプーとトリートメントは「合うものを正しく使う」ことで力を発揮します。
自己判断での強行リタッチや高温アイロンの連用は避けましょう。
ご予約・ご相談のご案内

当店では、縮毛矯正後のダメージ診断と再矯正・トリートメント計画のご提案を行っています。
まずはカウンセリングだけでもお気軽にご相談ください。
髪の履歴を拝見し、最適な「直し方」とホームケアを丁寧にお伝えします。